
瀬名さん、おひさしぶりです。11年前、瀬名さんが『小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団』を書かれたときに対談して以来ですね。
あのときぼくは「次のドラえもんの小説は、辻村さんがぜひ」と言っていましたが、数年後に本当に実現しましたね。辻村さんの小説『のび太の月面探査記』には、「大長編ドラえもん」のエッセンスがギュッと込められていて、これはやはり、ドラえもんの映画を全部見ている人しか書けない作品だと感じました。
ありがとうございます! 今回、私たちの書いたドラえもんの小説が同時に文庫化され、お互いに解説を書けたこともうれしくて。11年前に対談したときのエピソードが、どちらの解説にも書いてあって、あのときドラえもんのことを語り合った思い出が、古びることなくお互いの心に残っているんだなと。
僕と辻村さんとは、ひと回りくらいの年齢差がありますが、ドラえもんが大好きっていう気持ちは同じなんですね。いろいろな世代の人たちに愛されているドラえもんって、本当にすごい作品だと思います。

瀬名さんがデビューされたとき、私はまだ高校生でした。当時からドラえもんファンを公言する瀬名さんを見て、私も「ドラえもんが好きだ」と言える大人になろうと思ったんです。
ちゃんと「ドラえもんが好きだ」と言える大人になりましたね。今日はドラえもんが好きな大人同士で、2年ぶりに公開される新作映画を語り合いましょう。
はい、よろしくお願いします!