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2025.05.16

川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム
Fシアター最新作
『チンプイ エリさまのグッドラック』
公開決定記念 #1

久野美咲さん(チンプイ役)&
潘めぐみさん(春日エリ役)&
山寺宏一さん(ワンダユウ役)
メイン声優わいわいインタビュー

▲右から春日エリ役の潘(はん)めぐみさん、チンプイ役の久野(くの)美咲さん、ワンダユウ役の山寺宏一さん。
はるか宇宙にあるマール星の王子のお妃候補に選ばれた地球人の少女・エリちゃんと、いっしょに暮らすことになったマール星のチンプイが織りなすスペースシンデレラストーリー『チンプイ』。
1985年のまんが連載開始から40周年をお祝いして、2025年5月21日(水)より川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアムにて新作オリジナル短編アニメ『チンプイ エリさまのグッドラック』が公開されます。
新作では1989年にテレビ放送された前作アニメからキャストを一新。そこで今作のメインキャストを務める声優3名に、『チンプイ』という作品の魅力や新作の見どころなどを語っていただきました!

チンプイのかわいさと大人っぽさが魅力(久野美咲)
夢を見ても、日常に帰ってこられる(潘めぐみ)
色あせるどころか、ますますおもしろい(山寺宏一)


――「ドラえもん」など藤子・F・不二雄作品の思い出を教えてください。
久野美咲(以下、久野):小さい頃からテレビの『ドラえもん』を観て育ち、映画も観ていました。その中でとくに思い出に残っているのは、映画『おばあちゃんの思い出』です。のび太とおばあちゃんのやりとりが感動的で。幼なじみと幼なじみのお父さんと3人で観に行ったのですが、人生ではじめて映画館で泣きました。ばれるのが恥ずかしくて、くつひもを結び直すふりをして、こっそり涙をぬぐったことを今でも覚えています(笑)。
そして声優になってからお仕事で関わる機会をいただき、本当にうれしくて夢のようでした。テレビのドラえもん誕生日スペシャルで放送された『のび太の恐竜』のピー助も、今年公開された『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』のチャイ役も、演じることができてとてもうれしく思います。

©藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2000
▲大好きだったおばあちゃんに、もう一度…。『のび太の太陽王伝説』の併映作品として2000年に公開された感動中編『おばあちゃんの思い出』。

潘めぐみ(以下、潘):生まれて初めて観た『ドラえもん』の映画は『のび太の宇宙小戦争(リトル・スター・ウォーズ)』です。
小さな宇宙人のパピくんを母が演じていたこともあってビデオがうちに置いてあり、テープがすり切れてしまうほど何度も観ました。
のび太くんたちって、出会ったばかりでもなかよくなった人のために命がけで戦いますよね。子ども心にすごいなって。家族の団らんや友だちとの付き合い方など、学校では教わらないけど育まなければいけない大切なことを『ドラえもん』からたくさん教わりました。
『ドラえもん』のひみつ道具や『チンプイ』の〝科法〟のように、科学やテクノロジーの進歩でも問題を解決できるかもしれませんが、人とのコミュニケーションにはそれ以上の価値があるということも。
ほかには、かけ算の九九を「ドラえもん」のカセットで覚えたり、おそらく初めてお仕事として参加させていただいたのもドラえもんのキャラクター弁当を食べるロケだったり、とても縁を感じています。

©藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 1985
▲1985年公開の『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争』に登場する宇宙人のパピは、潘さんのお母さんの潘恵子さんが演じた。

山寺宏一(以下、山寺):まだ新人の頃、藤子・F・不二雄先生の『エスパー魔美』に名前がないような役でちょこちょこ出させてもらいました。
『ドラえもん』は先にテレビに出させてもらい、『映画ドラえもん』には2011年に『のび太と奇跡の島』のシャーマン役で念願の初出演を果たしました。
最近ではSF短編の実写ドラマシリーズの『3万3千平米』という作品で、最初で最後であろうドラマの主演を(笑)。とてもおもしろい仕事でした。
というように、藤子先生とのご縁を感じるなかで、今回『チンプイ』のオファーをいただき、非常にうれしく思っています。

©藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2012
▲山寺さんは『映画ドラえもん のび太と奇跡の島 〜アニマル アドベンチャー〜』で、悪の商人シャーマンを熱演。

――「チンプイ」という作品の魅力は?
久野:オーディションの際に原作を読ませていただきましたが、児童向けでもあるけれど深みがあって大人も楽しめる作品だと思いました。エリちゃんに感情移入すると、自分の人生と重ねて考えさせられるお話が多かったです。
そして、やっぱりチンプイがかわいくて! 愛らしいところが前面に出ていて、すごく素敵ですよね。
エリちゃんに対して、ふだんはお友達っぽいのに、ときどきまるでお父さんのように接することがあります。一見お調子者っぽいですが、考え方や物の捉え方など達観している面があり、的確なアドバイスをしてくれる。そこも魅力的だと思います。

:主人公のエリちゃんが自分を持っているところですね。
もちろん欲や羨望からチンプイの〝科法〟に頼ることもありますが、結果的に家族や友達がいる今の環境、生活がいいよね、と落ち着く話になっています。それは〝科法〟では叶えられない特別なものだけど、だれにでもあるものです。そこを描いているところが私は大好きです。夢を見ても日常に帰ってこられるのが『チンプイ』のよさだなって。
それがきっと前作のアニメの決めゼリフ「いいことあるよ」の「いいこと」のような気がしています。

山寺:おふたりに同意です。まずはチンプイという存在のふしぎな魅力。幼くも感じるし、達観しているところもある。本当にふしぎです。
エリちゃんについては、12歳の子どもが自分をしっかり持っていて、〝科法〟の力を借りるちゃっかり者の一面もある。いまでこそ自立した女性を描く作品はたくさんありますが、原作が描かれた約40年前はあまりなかったと思います。藤子先生の先見性に驚きました。
そしてワンダユウ。つかみどころがないけど存在感のある、いいキャラクターだと思います。もちろん、前作で声を担当された八奈見乗児(やなみ・じょうじ)さんの魅力もあいまって。チンプイが子どもなのにワンダユウはおじいさんというギャップもいいですよね。
『チンプイ』は作品にふくまれるメッセージを押し付けでなく、楽しく伝えてくれます。子どもがワクワクしながら観た後に何かが心に芽生えるような作りがすばらしい。さらに大人もうなずけるのが藤子先生のすごさ。時間が経ってもまったく色あせないどころか、今観たらますますおもしろいです!


おもちゃ箱をひっくり返したようなワクワク感(久野美咲)
今回のアニメ自体が「科法」だよ!(潘めぐみ)
自分の持っているもので勝負しよう(山寺宏一)



――今回の役を演じるにあたり、どのようなことを心がけましたか?
久野:長い間多くの方から愛されている作品なので、私で務まるのか正直、不安な気持ちもありました。そんな中、アフレコが始まる前に山寺さんが、先代の先輩方のお芝居を踏襲した方がいいか、スタッフさんに方向性を聞いてくださったんです。そうしたら、先代の先輩方の真似をするわけではなく、丁寧にリスペクトしつつも新たに現場で作っていきましょう、とディレクションをいただきました。

「みんなで思いっきり楽しみましょう」と言っていただけて、安心できたのでありがたかったです。そのおかげで私自身もすごく楽しみながら演じることができました。
みなさんのチンプイ像に大切に寄り添いながら、さらに新しい表情も見つけられたらいいなぁという思いで、お芝居させていただきました。

▲地球より進んだマール星の科学技術〝科法〟は自分の名前を叫んで使う。地球人から見たら、まるで魔法のよう!?

:この3人だけでなく、全キャストで新たなスタートラインに立たせていただいたので、その点では安心感がありました。山寺さんが代表して方向性を確認してくださったことは、ワンダユウのいちばんの〝科法〟だと思います(笑)。
私の役も先代のイメージが強いですし、私自身大好きです。だから受け継ぐという表現も、どこかおこがましい気がして、真似するのも違うなって。でも、これまで愛してくれた人たちに、また愛してもらいたいという気持ちもあり、リスペクトの気持ちは込めさせていただきました。
エリちゃんって、怒って当たりが強いところもありますが、愛があるんですよね。だからイヤな子に見えないように、愛を持って怒り、愛を持ってやんちゃすることを常に意識しました。

▲主人公の春日エリは、芯の強さと子どもっぽさをかねそろえた12歳のふつうの女の子。彼女が望むものとは?

山寺:おふたりはオーディションでお墨つきをもらっていますが、私は受けてないので期待外れだと思われたらどうしようと心配でした。
ワンダユウの先代の八奈見さんの声は、声優ならだれもが真似したくなるくらい魅力があります。力の抜け具合などにすごく憧れました。
自分の素の声ではワンダユウはできません。ある程度、役を作らなければいけませんが、不自然だといけないですし、八奈見さんの上っ面だけ真似するわけにはいきません。けっきょく、自分の持っているもので勝負しようと決めてアフレコに臨みました。
最近は別々で録ることも多いなか、久野さんや潘さんたちといっしょにアフレコできたのが大きかったです。チンプイとふたりで声を合わせるシーンもいくつかありましたし、楽しみながら演技できました。

▲新作アニメならではのラップシーンは、ワンダユウとチンプイの息ぴったり♪

――『チンプイ エリさまのグッドラック』の見どころを語ってください。
久野:カットが目まぐるしくパッパッと変わっていき、とてもコミカルでテンポのいい作品になっています。チンプイとワンダユウのかけ合いもリズミカルで、ラップのシーンもあります。まばたきする間もないくらいシーンもキャラクターもポンポン入れ変わる、まるでおもちゃ箱をひっくり返したようなワクワク感を堪能できると思います。
原作が好きな方も、前作のアニメを観てくださった方も、初めてご覧になってくださる方も、世代関係なくみんなが楽しめる内容になっていますので、ぜひご覧ください!

:前作と同じエンディングテーマの『シンデレラなんかになりたくない』を歌わせていただいたこともふくめて、今回のアニメ自体が〝科法〟だよ!と伝えたいです。
原作と前作アニメ、すべてのハイライトを駆け足で観られる、忙しい人のための『チンプイ』といいますか(笑)。それくらい見どころしかありません。
あと「シンデレラなんかになりたくない」というメッセージが、グッとくるような演出で表現されるので、そこも注目ですね。「シンデレラのくつ、ここ~!」みたいな(笑)。
「自分らしくいていいんだよ」とか、「好きなままでいていいんだよ」とか、生きるための背中を押してくれる内容になっているので、メッセージ性もあわせて楽しんでもらえたらと思います。

山寺:もともと原作や前作アニメが好きな方には、やっぱり『チンプイ』っていつ観てもおもしろくて、新しいアニメもすてきだなと思ってほしいです。
今まで触れてこなかった方には、こんなにすばらしい作品を知る入口になって、これからどんどんはまってもらえたらと思います。
今回のアニメが前作のアニメを観直すきっかけになってくれたらうれしいです。その先に「新しいアニメシリーズを作れば?」という展開が生まれたら最高ですね。その時に我々が演じているかどうかはわかりませんが(笑)。
今回のアニメのいちばんの見どころは、あのお方がサプライズで登場するシーンです。僕もびっくりしたので、お楽しみに!!

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