テレビ番組で
“ドラえもん知識王”に輝いた、
芸能界を代表する
ドラえもんファンの高橋茂雄さん。
「てんコミ探偵団」の発売を記念して、
ドラえもんチャンネルの入団テストに
挑戦してもらいました。その結果は…!?

てんコミ「ドラえもん」への
愛情たっぷりのトークとあわせて
お楽しみください。

たかはし・しげお 1976年生まれ、京都府出身。芸人。1993年、お笑いコンビ「サバンナ」を結成。幅広い知識と抜群のトーク力で、テレビやラジオなどで幅広く活躍中。テレビ番組『アメトーーク!』の「ドラえもん芸人」のひとりで、2014年、テレビ番組『ドラえもん知識王No.1決定戦』で優勝を果たす。2017年から映画ドラえもん史上初の3年連続ゲスト声優に抜擢されている。


やっぱりドラえもんのクイズはチャレンジしがいがあって、おもろいですね~!『ドラえもん知識王』の収録を思い出しました。
あのときは、かなり勉強し直したんですよ。ふだんは漫画として楽しんでいて、暗記しようとして読んでいるわけじゃないので。
知識王の称号を得るために、むちゃくちゃ読み返して覚えました。
藤子・F・不二雄大全集も持っていましたが、教科書にしたのはもっぱら、てんとう虫コミックス。
当時、この「てんコミ探偵団」のようなガイド本も持っていたと思いますけど、勉強には使っていません。クイズ番組の対策で、こういう本を一夜漬けで勉強してくる人が多いんですよ。でも、それはほんまの意味で作品に触れていることにはならないと思うんです。
だからぼくはひたすら「てんコミ」!
一夜漬けの人には絶対に負けたらあかん!という気持ちで燃えました。

『アメトーーク!』の「ドラえもん芸人」の回でも、「てんコミ探偵団」のようなガイド本を読んでしゃべったらダメですよ。イジリどころを見つけてもらっているということですから。
「てんコミ探偵団」が、めちゃくちゃおもしろいのは、探偵団のみなさんの得点じゃないですか。それを自分が見つけたみたいにしゃべるのは違う。
自分でおもしろいポイントを探してしゃべらないと、本物のドラえもん芸人じゃないです。

そういうわけで日々、てんコミを読み返してネタを探していますが、いまは紙以外に電子版が出ていますよね。これがすごくいい! 移動中などの短い時間でもすぐに読めるのでタブレットに全巻入れています。適当に1冊選んで、この話はこの巻だったのかあ、なんて再発見しながら楽しんでいます。

それにしても、てんコミの「ドラえもん」って、どこを切ってもおもしろいですよね。一話完結でページ数が短いのに、その中で起承転結のしっかりしたストーリーが展開される。ほんまに、よくできていますよ。大人になってから読むと、なんでもない一言とかがギャグ表現がむちゃくちゃ笑えます(笑)。最近読み直してまた笑ったのは、14巻の「無人島へ家出」。10年間を1ページで描いて、のび太がノリツッコミするという。

てんとう虫コミックス ドラえもん14巻 P89「無人島へ家出」)

「のび太は10年間ひとりでやってけるんかい!」と思わずツッコミました(笑)。

24巻の「めだちライトで人気者」冒頭のこのコマも好きです!「こいつが『ダンシングオールナイト』を歌った「町のチャンピオン」って、どんな番組なんや!?」と想像をふくらますとおもしろいですよ。

(てんとう虫コミックス ドラえもん24巻 P113「めだちライトで人気者」)

こうやって原作を読み込んでから「てんコミ探偵団」を読むと、めちゃくちゃおもろいですよ!自分では見のがしていたポイントもあったし、その掘り下げ方もすごい!
もちろん逆に、この本から入って、てんコミに行くパターンも全然アリだと思います。ネタ元がてんコミの何巻に載っているか、ちゃんと書いてあるから見つけやすいですし。そしたら次は、探偵団に入団したつもりで自分なりの注目ポイントを探すのをオススメします。漫画「ドラえもん」のおもしろさが、もっともっと広がりますよ。