(12巻 P96「ドンブラ粉」)

カナヅチののび太にとって、
夏は実に悩ましい季節。
のび太ほど泳ぎに対して真剣な人は
いないだろう。
なにせ仲間内で泳げないのは
のび太ただ一人
なのだから。

実際のび太は、
独創性あふれるさまざまな
練習法を試みている。
のび太のめちゃくちゃ水泳法を追ってみた!

のび太の夏のダメループ


泳ぎに対して苦手意識極めて高いのび太は、
水泳のことになると敏感だ。

六月になるともう水泳のことを考え出し、
ソワソワしだすのだ。

(45巻 P6「うきわパイプ」)

しかし
プールに誘われてものび太は
さまざまな手段を駆使して、
できれば行かなくて済むように
努力
を惜しまない。

ジャイアンやスネ夫を見かけると
素早く身をひるがえして逃げたり、

(12巻 P95「ドンブラ粉」)

ひみつ道具で
ムリヤリ雨を降らせたりする。

(12巻 P82「天気決定表」)

のび太たちの町には、
歩いて行ける距離に
大きめのプールがあるようだ。

しかし、
暑い盛りのシーズンは混みすぎていて
まともに泳ぐこともできない。

(5巻 P124「うちのプールは太平洋」)

たまに激混みのプールに出かけて
疲れて帰ってくれば、
遠慮のないママ
残酷な言葉が胸に突き刺さる。

(14巻 P148「雲の中のプール」)

ろくに泳ぐ機会もないまま
夏を終えると
泳ぎたいよ〜〜」と後悔。
こうして
泳げるようにならないまま終わるのが、
のび太の標準的な夏なのだ。

(44巻 P157「海をひと切れ切りとって」)
独創的な練習法あれこれ


そんな懲りないのび太だが、
常に泳ぎの練習はしたいと考えている。

しかし、
みんなの前でみっともないところを
見せたくないという見栄はあるようで、
ひみつ道具の効能で
ぐっと広がったように感じられる
のび太の家のお風呂で泳ぎの練習をした。

(5巻 P128「うちのプールは太平洋」)

ちなみにこののび太の家の特製プールは
仲間内で広まっているらしく、
みんなのび太の顔を見ると
プールに入れてもらいたがっている。

(45巻 P23〜24「強力ハイポンプガス」)

しかし、のび太は
できればみんなに見られないように
こっそりと練習したい
のだ。
のび太が取り組んだ
めちゃくちゃな水泳上達法を見てみよう!

(18巻 P42〜43「ルームスイマー」)

まずは、
室内用の水を出す「ルームスイマー」。
自分が進めば水も動き、
階段から落ちてもケガしない。
これなら
人目につかず練習することも可能だ。

(18巻 P44「ルームスイマー」)

ドンブラ粉」を使えば
粉のついた体周りを水のように変えるので、
誰にも見られず
どこでも泳ぎの練習ができるようになる。

(12巻 P97「ドンブラ粉」)

ひみつ道具で雲をプールに変えたこともある。
人目につかず、騒いでも怒られず、
浮き輪で泳いでも笑われずと、
のび太にとって理想的なプールになった。

(14巻 P152「雲の中のプール」)

人けのない手ごろな南の海を切りとって、
庭に持ってきた
ことも。
遠浅で温かく、砂浜で砂山も作れて楽しい。

(44巻 P159「海をひと切れ切りとって」)

水があるとどうしてもおぼれてしまう
のび太のために、
空に浮かぶ浮き輪を出したこともある。
空で泳ぎの練習をすれば、
少なくともおぼれる心配はない。

(45巻 P8「うきわパイプ」)

さらに、
海へ入らずに、海底散歩したい」という
禅問答のようなのび太の願いにも
水よけロープ」を使って
キッチリ応えている。

(19巻 P25「海に入らず海底を散歩する方法」)

また、ひみつ道具で架空水中を作り出し、
かなづち用足びれ」で町中にいながら
スキューバダイビングを楽しんだこともある。

(41巻 P188「深夜の町は海の底」)

と、これだけ
あの手この手の練習法を試してみても、
のび太のカナヅチは進歩しない。

しかし、
のび太はプール、果てはダイビングまで、
思い切り泳ぎを満喫しているのだ。

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第3回は、7月31日(火)AM10:00ごろ公開予定です。