カナヅチののび太にとって、
夏は実に悩ましい季節。
のび太ほど泳ぎに対して真剣な人は
いないだろう。
なにせ仲間内で泳げないのは
のび太ただ一人なのだから。
実際のび太は、
独創性あふれるさまざまな
練習法を試みている。
のび太のめちゃくちゃ水泳法を追ってみた!
泳ぎに対して苦手意識が極めて高いのび太は、
水泳のことになると敏感だ。
六月になるともう水泳のことを考え出し、
ソワソワしだすのだ。
しかし
プールに誘われてものび太は
さまざまな手段を駆使して、
できれば行かなくて済むように
努力を惜しまない。
ジャイアンやスネ夫を見かけると
素早く身をひるがえして逃げたり、
ひみつ道具で
ムリヤリ雨を降らせたりする。
のび太たちの町には、
歩いて行ける距離に
大きめのプールがあるようだ。
しかし、
暑い盛りのシーズンは混みすぎていて
まともに泳ぐこともできない。
たまに激混みのプールに出かけて
疲れて帰ってくれば、
遠慮のないママの
残酷な言葉が胸に突き刺さる。
ろくに泳ぐ機会もないまま
夏を終えると
「泳ぎたいよ〜〜」と後悔。
こうして
泳げるようにならないまま終わるのが、
のび太の標準的な夏なのだ。
そんな懲りないのび太だが、
常に泳ぎの練習はしたいと考えている。
しかし、
みんなの前でみっともないところを
見せたくないという見栄はあるようで、
ひみつ道具の効能で
ぐっと広がったように感じられる
のび太の家のお風呂で泳ぎの練習をした。
ちなみにこののび太の家の特製プールは
仲間内で広まっているらしく、
みんなのび太の顔を見ると
プールに入れてもらいたがっている。
しかし、のび太は
できればみんなに見られないように
こっそりと練習したいのだ。
のび太が取り組んだ
めちゃくちゃな水泳上達法を見てみよう!
まずは、
室内用の水を出す「ルームスイマー」。
自分が進めば水も動き、
階段から落ちてもケガしない。
これなら
人目につかず練習することも可能だ。
「ドンブラ粉」を使えば
粉のついた体が周りを水のように変えるので、
誰にも見られず
どこでも泳ぎの練習ができるようになる。
ひみつ道具で雲をプールに変えたこともある。
人目につかず、騒いでも怒られず、
浮き輪で泳いでも笑われずと、
のび太にとって理想的なプールになった。
人けのない手ごろな南の海を切りとって、
庭に持ってきたことも。
遠浅で温かく、砂浜で砂山も作れて楽しい。
水があるとどうしてもおぼれてしまう
のび太のために、
空に浮かぶ浮き輪を出したこともある。
空で泳ぎの練習をすれば、
少なくともおぼれる心配はない。
さらに、
「海へ入らずに、海底散歩したい」という
禅問答のようなのび太の願いにも
「水よけロープ」を使って
キッチリ応えている。
また、ひみつ道具で架空水中を作り出し、
「かなづち用足びれ」で町中にいながら
スキューバダイビングを楽しんだこともある。
と、これだけ
あの手この手の練習法を試してみても、
のび太のカナヅチは進歩しない。
しかし、
のび太はプールや海、果てはダイビングまで、
思い切り泳ぎを満喫しているのだ。
エピソードを探してね。
てんとう虫コミックス「ドラえもん」の
購入はこちらから
ドラえもんオールラインナップ ホームページ
第3回は、7月31日(火)AM10:00ごろ公開予定です。