「人間には本当に運命というものがあるのか、ということをテーマに、悔いのある部分を何度も主人公が生き返りながらやり直すというお話です」
―藤子・F・不二雄ー

藤子・F・不二雄先生が1991年、雑誌「ビッグコミック」に発表したSFファンタジー中編「未来の想い出」。【藤子・F・不二雄生誕90周年】を記念して「藤子・F・不二雄SF短編コンプリート・ワークス」とおそろいの装幀で復刊されました。

主人公である漫画家・納戸理人（なんど・りひと）は、かつて社会現象になるような大ヒット作を執筆したものの、40歳となった現在は連載が次々と終了し、「昔の光、今いずこ……」と、過ぎた時間を悔やむ日々です。
そんな彼が、出版社のゴルフコンペに出かけ、プレーする中で、信じられない出来事が起きて…！？

映画監督・森田芳光氏から、映画原案の執筆を提案されたことから、「未来の想い出」の連載がスタートしました。連載の翌年1992年「Last Christmas　未来の想い出」として実写映画化され、藤子・F・不二雄先生も占い師役で登場するなど、大きな話題となりました。